「どんなに良い技術でも、体の中の環境が整っていなければ痛みは改善しない。実際の患者さんの変化から学んだ“食と痛み”のつながりとは？」
「ゆらぎ健康調整院」の矢ヶ崎です。
今回は、僕自身がなぜ「食事の改善」と「慢性痛の改善」は深くつながっていると感じるようになったのか、
そのきっかけについてお話ししたいと思います。
なお今回の記事の内容は、動画でもお話ししています。
食事と慢性痛のつながりについて、実際の臨床経験をもとに詳しく解説しています。
ぜひこちらからご覧ください。
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慢性痛は“外側”だけの問題ではない
これまで整体やストレッチなど、さまざまな施術を受けてきたのに、
「一時的に良くなるけど、また戻ってしまう」——
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
多くの治療法では、筋肉や姿勢、関節など「体の外側」にアプローチします。
もちろんそれも大切なのですが、僕は臨床の中で次第に、
「体の内側」——つまり内臓や血流、栄養状態が整っていないと、痛みは根本的に改善しない
ということを実感するようになりました。
ある患者様との出会い
その考え方のきっかけになったのは、60代の女性の患者さんとの出会いでした。
とても明るく、いつも笑顔でお話ししてくださる方。
しかし、体の状態はかなり重く、慢性的な腰痛と両足の坐骨神経痛に長年悩まれていました。
以前に脊柱管狭窄症の手術を受け、腰にはボルトが入っている状態。
それでも痛みとしびれは改善せず、年々悪化していたそうです。
いろんな整体院や病院を回られたものの、「その場しのぎ」で終わってしまう。
うちに来られた時も、正直僕自身も“これ以上どうしたらいいんだろう”と悩みながら施術をしていました。
技術だけで不調すべてを改善することはできない
僕も当時は「もっと技術を磨けば必ず治せる」と思い込み、
全国各地のセミナーを受けては技術を試していました。
いわゆる“セミナージプシー”のような時期です。
しかし、どんな手技を学んでも、この方の痛みは完全には消えなかった。
そんな中で出会ったのが、「内臓の働きと体の痛みの関係」を学ぶセミナーでした。
そこで初めて知ったのが、内臓体性反射という考え方です。
肝臓が疲れると右肩がこる、腎臓が弱ると腰に痛みが出る——
内臓の不調は筋肉や関節の痛みとして現れることがあるという理論でした。
「もしかして、この方の痛みも体の中から来ているのでは？」
そう考えたとき、次に目を向けたのが“食事”でした。
内臓に負担をかけていたのは「食生活」
詳しく食事の内容を伺うと、毎日の主食はパン。
朝食は自家製のパンに、自家製ジャムをたっぷり塗って食べるのが日課。
お酒も手作りの果実酒で、チョコレートやお菓子も大好き。
つまり、糖質中心の食生活だったんです。
どれも手作りで、素材にもこだわっていました。
だからご本人も「体に悪いものは食べていない」と思っていたそうです。
しかし、たとえ“無添加”や“国産”であっても、
糖質や甘味の摂りすぎは血糖値を乱し、内臓に負担をかけることになります。
食を整えたことで、激的に変化した
そこで、食事の見直しを提案しました。
パン中心の食事をやめ、主食をお米に。
チョコレートやお菓子、甘い飲み物はまず1ヶ月だけ控えてもらう。
その代わり、肉・魚・卵などのタンパク質をしっかり摂るようにしました。
最初はつらそうでしたが、1ヶ月ほどで驚く変化が起きました。
10段階で10あった痛みが、2〜3まで軽減。
2ヶ月経つ頃には、痛みがほとんど消えたんです。
それまでどんな治療をしても改善しなかった坐骨神経痛が、
食事を変えただけでここまで変わるとは、正直、僕も驚きました。
品質にこだわった「いい食材」でも、摂り方を間違えると体は壊れる
この経験から学んだのは、
「素材が良ければ体に良い」とは限らないということです。
オーガニックや国産のものでも、糖質や油の摂りすぎになれば、
血糖値が乱れ、内臓は疲弊します。
どんなに良い整体を受けても、体の中の環境が悪ければ根本改善は難しい。
痛みを治す前に、まずは“食を整える”。
これが、今の僕の施術の原点になりました。
まず「食から整える」
慢性痛の原因は、姿勢や筋肉だけではありません。
内臓の状態や、日々の食生活の影響がとても大きい。
食べるものを変えれば、体は変わる。
体が変われば、痛みの感じ方も変わる。
この経験をきっかけに、僕は「痛み改善＝生活改善」という考え方にたどり着きました。
これからも“体の外側”だけでなく、“内側からの整え方”を伝えていきたいと思います。
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