痛みを改善するカギは「めぐり」。毛細血管の働きを高め、炎症と代謝を整える新しい視点を紹介します。
 
 こんにちは。
長野県・上伊那の整体院「ゆらぎ健康調整院」の矢ヶ崎です。
腰痛や関節痛などの慢性的な痛みを抱えている方の多くは、「血流の悪さ」があります。
しかし、単に「冷えている」「血行が悪い」というレベルではなく、痛みの感じ方そのものが“血のめぐり”と深く関わっていることが、最近の研究でも分かってきています。
今回は、NHK「ガッテン!」でも特集された“毛細血管ケア”をもとに、血流と痛み、そして代謝の関係を分かりやすく解説していきます。
■ 毛細血管が果たす2つの役割
血流というと「酸素や栄養を届ける」イメージが強いかもしれません。
 しかし、毛細血管の役割はそれだけではありません。
もうひとつ大切な役割が、「老廃物や炎症物質を回収すること」。
この“配達と回収”のバランスが取れているとき、体はスムーズに回復していきます。
逆に、血流が滞ると、炎症物質や疲労物質が体内にとどまり、神経が過敏になって痛みを感じやすくなるのです。
つまり、血流を整えることは、痛みを「治す」のではなく「感じにくい体をつくる」ための土台づくりと言えます。
■ 「めぐり」を整えると代謝も上がる
ガッテンの番組では、「毛細血管ケアSP」として入浴・かかと上げ下げ・その場スキップなど、家庭でできる血流アップ法が紹介されていました。
実際、指先の毛細血管を可視化した映像では、たった数分の運動で血の流れが明らかに変わる様子が映し出されていました。
これを痛みやダイエットの観点から見ると、もう少し深い意味があります。
毛細血管がしっかり働くことで、筋肉や細胞へ酸素と栄養が届き、代謝が上がります。
さらに、動く時間が増えることでNEAT(非運動性活動熱産生)が高まり、エネルギー消費量そのものが増えます。
血流が良くなる=痛みがやわらぐ+代謝が上がる
 まさに一石二鳥の効果です。
1日の流れの中でできるめぐりの習慣
 
 血流を整えるポイントは、特別な運動ではなく「こまめに動く」こと。
ガッテンの内容と臨床経験を踏まえると、次の3ステップが現実的で続けやすいと感じます。
① 朝:ふくらはぎポンプを動かす
 朝起きたら、かかとの上げ下げを30回。
ふくらはぎは“第二の心臓”と呼ばれ、全身の血液を押し上げるポンプ役です。
たった30秒でも血液のめぐりが一気に立ち上がります。
② 日中:1時間に1回、立ち上がる
 座りっぱなしの時間が長いと、下半身の血流が停滞します。
  
1時間に1回は席を立ち、その場で腕振りを30秒。
  
これだけでも末梢の血流が回復し、自律神経のリズムが整います。
③ 夜:38〜40℃で10分の入浴
夜は入浴で全身の毛細血管を開かせましょう。
  
熱すぎないお湯で10〜15分浸かると、副交感神経が優位になり、心身ともにリセットされます。
 冷えやこわばりを感じやすい方には特におすすめです。
■ 痛みの感じ方は「めぐり」が決める
血流は単に体を温めるだけでなく、痛みの感受性にも関わっています。
  
血液が十分にめぐっていると、炎症の熱がこもりにくく、神経の興奮も落ち着きやすくなります。
逆に、血流が滞ると、炎症物質がその場にとどまり、痛みが増幅する。
  
これは単なる冷えや筋肉のコリではなく、体の“循環の滞り”が作るサイクルなのです。
だからこそ、慢性痛を根本から改善するには、整体やマッサージだけでなく、「血流を日常の中で動かす習慣」をつくることが欠かせません。
■ 続けるためのコツ
ポイントは、“完璧を目指さないこと”。
  
「朝30秒・日中30秒・夜10分」――この3点を押さえるだけで十分です。
  
調子が良い日は+αでウォーキングやストレッチを取り入れてみましょう。
続けるほど、体が軽くなり、朝のこわばりや立ち上がりの痛みが減っていくはずです。
  
血流は“回復力そのもの”。
  
日々の小さな積み重ねが、痛みのない体を支える一番の近道です。
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