痛みは姿勢や筋肉だけの問題ではありません。
体の中の炎症を整える食習慣で、根本改善を目指しましょう。
こんにちは。
ゆらぎ健康調整院の矢ヶ崎です。
腰痛や肩こりというと「姿勢が悪い」「筋肉が硬い」といった体の外側の問題が注目されがちです。
しかし近年の研究では、体の内側で起こる“炎症”が痛みを長引かせる大きな要因になっていることが分かっています。
そして、この炎症の状態は日々の食事によって変わっていきます。
今回は、腰痛や慢性痛の改善につながる「炎症を抑える食事」についてお伝えします。
■ 体の中で起こる「見えない炎症」とは
慢性的な腰痛を抱えている方の多くは、体の中で「低レベルの炎症(サイレント炎症)」が続いています。
これは怪我や発熱のように目に見える炎症ではなく、血液検査にもほとんど現れない小さな炎症です。
このわずかな炎症が神経を敏感にし、本来なら感じない刺激まで痛みとして感じやすくなります。
つまり、体が「痛みを感じやすい状態」に傾いているということです。
■ 炎症と食事の深い関係
研究によると、食事内容は炎症レベルに大きな影響を与えます。
野菜・果物・魚・玄米を多く摂る人は痛みが出にくく、
反対にお菓子や加工食品、揚げ物をよく食べる人は痛みが強く出やすい傾向があります。
海外の複数の研究では、抗炎症作用のある食事を続けることで
「痛みの感じ方そのもの」が改善したという報告もあります。
薬や湿布に頼る前に、まず“食事を整える”ことが根本改善の第一歩になります。
■ 炎症を抑える4つの栄養素
では、実際にどんな食事を意識すればよいのでしょうか。
ポイントとなるのは次の4つです。
① オメガ3脂肪酸
サバ・イワシ・サンマなどの青魚や亜麻仁油に多く含まれる良質な脂です。
体内で炎症を抑える作用があり、週に2〜3回程度の魚料理がおすすめです。
② ポリフェノール
ブルーベリーやいちご、緑茶、カカオ70%以上のチョコレートに多く含まれます。
強い抗酸化作用を持ち、細胞の炎症を鎮める働きがあります。
③ 食物繊維
野菜・豆類・海藻に豊富で、腸内環境を整えることで全身の炎症を抑えます。
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど全身のバランスに関わり、腸内環境の乱れは痛みや自律神経にも影響します。
④ ビタミンD
鮭やきのこ類に多く含まれ、日光を浴びることで体内でも合成されます。
骨や筋肉の健康を支えると同時に、炎症のコントロールにも関与しています。
■ 炎症を強めてしまう食品
ハムやソーセージなどの加工肉や砂糖の多い清涼飲料水、お菓子類は、体内の炎症を強める代表的な食品です。
これらに多く含まれる「酸化した油」や「添加物」、「精製された糖」は、体の中で活性酸素(からだのサビ)を増やし、細胞を傷つけやすくします。
さらに、血糖値を急激に上げ下げさせるため、インスリンの過剰分泌や脂肪の蓄積、ホルモンバランスの乱れにもつながります。
結果として、関節や筋肉などの組織が炎症を起こしやすい状態が続いてしまうのです。
ただ、ここで伝えたいのは、こういった食品を口にするのを“完全にやめましょう”ということではありません。
仮にこれらを完全に避けようとすると、外食がしづらくなったり、食の楽しみを奪ってしまったりします。
「食を楽しむこと」は、精神面の健康にとってもとても大切な要素です。
大事なのは、“避けること”ではなく、“適切な量を楽しむこと”です。
私自身の考えとしては、お酒や甘いお菓子類などは、できるだけ“毎日口にするのを控える”のが無難だと感じています。
体への影響ももちろんですが、こうした食品は依存性が高く、習慣化すると歯止めが効かなくなり、気づかないうちに摂取量が積み重なってしまいがちです。
理想としては、お酒も甘いものも「週1〜2回程度」。
頑張った自分へのご褒美として楽しむくらいが、ちょうどよいバランスです。
それでもなかなか控えるのが難しいという方には、“8:2の法則”をおすすめします。
食事の8割を抗炎症食品に、残りの2割を楽しみとして自由にする。
このくらいのバランスが、無理なく続けやすい理想的なペースです。
■ 日々の積み重ねが大切
炎症対策というと薬やサプリメントを思い浮かべがちですが、基本は日々の食事を整えることです。
今日できることをひとつずつ積み重ねることで、
3ヶ月、半年と経つうちに「痛みを感じにくい体質」へと少しずつ変わっていきます。
■ 痛みのない身体は、台所から作られる
慢性的な痛みの背景には「小さな炎症」が潜んでいます。
この炎症は、食事によって強くも弱くもなります。
食を整えることは、薬や整体では届かない“体の内側のケア”です。
マッサージや湿布だけに頼らず、
日々の食卓から体を整えていくことが、痛みを根本から改善する大切な一歩になります。
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