〜ホルモンのせいだけにしない身体の整え方〜

「年齢を重ねてから体型が戻らなくなった」
「以前より食べていないのに、なぜか太る…」
「更年期だから痩せにくいのは仕方ないよね…」
そんなお悩み、とてもよく耳にします。
確かに、更年期のホルモンバランスの変化は、体に大きな影響を与えるものです。
でも、実は“ホルモンの乱れ”だけが痩せにくさの原因ではありません。
その背景には、「血糖値」と「自律神経」の乱れが大きく関わっているのです。
ホルモンの役割と限界

更年期になると、女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」が急激に減少します。
エストロゲンには以下のような働きがあります:
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インスリンの働きを助け、血糖値を安定させる
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自律神経のバランスを整える
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血流を促し、代謝を維持する
つまり、ホルモンが安定していた時期は、多少の乱れがあっても、体が自然に整えてくれていたのです。
しか
し、更年期になるとこの“調整力”が低下し、代謝・血糖・自律神経が乱れやすい状態になります。
その結果、今までと同じ生活でも「太りやすい・疲れやすい・痩せにくい」という変化が起こるのです。
ただし、エストロゲンを完全に元に戻すことはできません。
だからこそ、その土台を支える「血糖値」と「自律神経」のケアが大切になるのです。
血糖値の乱れが痩せにくさを産む理由

食後に血糖値が急上昇すると、「インスリン」というホルモンが多く分泌され、血糖値を下げようとします。
このインスリンには、「余った糖を脂肪に変えて蓄える」という働きもあるため、急な血糖上昇は脂肪増加のスイッチになります。
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甘いもの
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主食中心の食事
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夜遅い食事
これらが習慣化していると、インスリンの働きが過剰になり、脂肪が蓄積されやすい体質に。
また、血糖値が急に下がると、「イライラ」「甘いものがやめられない」「夜中に目が覚める」など、自律神経の乱れにもつながってしまいます。
「食べてないのに太る」という方の多くが、この“血糖スパイク”による悪循環に陥っているのです。
整えるだけで変わる!痩せ体質への3つのカギ

1. 朝食は“抜かず・上げすぎず”整える
朝を抜くと血糖値が不安定になり、1日のリズムが乱れます。
おすすめは「タンパク質+食物繊維+少量の炭水化物」のバランス。
例:味噌汁・納豆・ごはん半分・ゆで卵など
2. 甘いものは“我慢”より“ルール”で対処
我慢しすぎるとストレスやリバウンドの原因になります。
「食後に一口だけ」
「週末だけOK」
など、血糖値が安定しているタイミングで取り入れると◎
3. 夜に“リセット”できる体をつくる
夜に交感神経が優位なままだと、脂肪燃焼も回復も進みにくくなります。
湯船にゆっくり浸かる・照明を落とす・深呼吸や軽いストレッチなどで、副交感神経を優位にする時間を大切に。
更年期は「変化のタイミング」。ケア次第で体は変わる
更年期は、ホルモンが変化する時期ですが、それは“終わり”ではなく“再構築”のタイミングです。
ホルモンだけに頼るのではなく、血糖値と自律神経を整えることで、体型も、体調も、人生も変えていくことができます。
「どうせ痩せない」とあきらめる前に、“整えること”から始めてみませんか?